「優しい気持ち」と「自分の意見」は両立したいです

食べ物の好き嫌いが多い人

3か月ほど前のこと、

僕のアジトの一つである鳥料理店で、約3年務めてくれていたアルバイトさん「Mちゃん」が3月で卒業、4月に就職することになり、卒業パーティーをしました。

仕事熱心、勉強熱心で、

お客さんからの評判も良く、

他のアルバイトさん達からも慕われている、

すばらしいスタッフでした。

僕も、いつも感心し、感謝していました。

そのすばらしいと評価されるMちゃんは、

魚介類全般と葉物野菜が苦手で、

食べたいものはいつも、

「焼肉」

 年に数回はスタッフとミーティング＆食事に行くんですが、

この三年間は、ほぼ毎回

「焼肉」（しゃぶしゃぶの回もありましたが）

当然、卒業パーティーも「焼肉」になりました。

僕も好きなので全然大丈夫なのですが、

一部スタッフからは、ちょっと笑いながら、

「またっスか・・・」

みたいな意見も出てました。

「好き嫌いが多いが優しい人」が周りに及ぼす影響

ミーティング後の食事を何にするか、

アルバイトスタッフさん全員に聞くんですが、

アルバイトKちゃん

「私は今回は鍋がいいかな、カワハギとか好きですし、

　でも、Mさんに合わせます。」

アルバイトSくん

「僕は何でも大丈夫です！肉でも魚でも！

　なのでMさんに決めてもらってください！」

だいたいこんな意見。

そのMちゃんは、

「私もなんでもいいです、でも、

　魚は無理だし、野菜も無理です。

　それ以外でなら何でもいいです。」

その条件で、「焼肉」以外を考えるのが難しく、

結局、毎回のように「焼肉」に。

で、

「またっスか・・・」

の意見が聞こえ始めたとき、

僕が、

「よし、今回はMちゃんが食べれようが食べれまいが「焼肉」以外で店を決めよう！」

と他のスタッフに提案しました。

すると、

「なんかいい案が思いつかないのでお任せします。」

「全員の好みを同時にかなえることができるのってむずかしいですよね。」

「いや、やっぱ「焼肉」でいいです。」

などなど。

僕も、周りのスタッフも、

仕事しているときのMちゃんのことを高く評価していました。

しかも、Mちゃんは人に自分の意見を強要したりしない優しい人です。

それゆえに、Mちゃんの意見に合わせたい気持ちと、

それぞれ自分の意見を言いにくい空気になってました。

最終的に出た結論は、

「全員の食べたいものを同時に食べることができる店がない、

　全員が好みの料理のリストに焼肉が入っているので焼肉にしましょう。」

自分の意見を言える ＆ 相手を思いやる優しい気持ち

Mちゃんは優しい人です。

その優しさが他のスタッフさんにもいい影響を与え、

自然とみんなが思いやりのある優しい人になっていってると思います。

が、

その優しい気持ちのせいで、

つい自分の意見を後回しにしてしまい、

後で、

「やっぱ自分の意見も言っとくべきだったかな…」

と思ったりすることがあったようです。

僕はそれでいいと思っています。

よく、

「自分の意見を言えないのはよくない」とか

「人の意見に合わせていてもよくない」とか

聞きます。

いわゆる、自分の意見を持ち、伝える　ことです。

確かにそうだとは思いますが、

Mちゃんの存在のおかげで、

スタッフみんなが自然に優しい気持ちを持てるようになったと思います。

 優しい気持ちを持ったみんなの出した結論は、

❝自分たちは食べられないものはほとんどない、

逆にMちゃんは食べれる料理が肉ぐらいしかない、

だったら、毎回「焼肉」でもいいんじゃないか。❞

だということです。

つまりは、

自分の意見を言うことと、人の意見に合わせることは、

相対することではなく、

人の意見を尊重しつつ、自分の意見とすり合わせていって、

お互いが納得できる着地点を見つけることが重要なのでしょう。

自分の意見を言える　＆　相手を思いやる優しい気持ち

同時に考えるということです。 

僕も、常にそうありたいと考えています。

なぜ3か月も前のことを書いたのかというと、

今月末にミーティング＆食事が予定されているからです。

Mちゃんがいなくなった後の、現行スタッフさんのミーティング後の食事の第一希望は、

またもや「焼肉」だそうです。。。